2007-05-01
世界最大級の墳墓、仁徳天皇陵を含む百舌鳥(もず)古墳群(堺市)と、応神天皇陵などの古市(ふるいち)古墳群(大阪府藤井寺、羽曳野両市)について、大阪府などは今秋、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産登録に向けた国内候補地リスト入りを文化庁に申請する方針を決めた。それぞれ単独で世界遺産をめざす動きがあったが、同庁が両古墳群を一体の文化遺産として登録することを提案。大阪が誇る歴史遺産の行方に、地元の期待が高まる。 日本最大の前方後円墳・仁徳天皇陵=堺市で、本社ヘリから 百舌鳥・古市古墳群の地図 府などによると、堺市が百舌鳥古墳群の世界遺産登録をめざし、06年から有識者会議を開催。府も参加して07年の候補地リスト申請を計画していた。だが、文化庁が06年末、「複数の文化遺産で申請した方が登録の可能性が高い」と打診。大型の前方後円墳が相次いで造られた同じ古墳時代中期で、複数の天皇陵を抱える古市古墳群を含めるよう提案した。 これを受けて、府は関係3市との協議を進め、今年9月の申請期限までに、両古墳群を一つの文化遺産「大阪府の巨大古墳」(仮称)として、文化庁に申請する方針を決定した。今後、文化庁が天皇陵を管理する宮内庁と調整を進める。08年に発表されるリストに入ると、ユネスコ世界遺産委員会の審議にかけられ、認められれば早くて3年後の登録が決まる。
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